良い立地の見つけ方
立地とビジネス・モデルは深い関係があります。
例えば、全国的にチェーン展開している有名なラーメン店は、
人口の多い都市型立地で成り立つ、40席タイプのビジネス・モデルです。
同じく全国的に200店以上チェーン展開しているラーメン店は、
郊外型の40席が基本的なビジネス・モデルです。
このように、ビジネス・モデルと立地は密接な関係があり、
前者が郊外型立地を求めても決して成功せず、後者が都市型立地を求めても成功しないのです。
従って、あるビジネス・モデルで成功している店の商圏分析をしてみると、
そのビジネス・モデルの特有の商圏特性が分かります。
このように、どのようなビジネス・モデルで展開するかによって立地選定は全く異なるので、
今から始めようとするビジネスと近いビジネス特性を持った異業種の店の商圏分析を行なうと、
始めたい店舗の商圏特性が見えてきます。
要するに、同じようなライフスタイルを持ったお客さまを集めている異業種の店に注目することです。
そして、戦略的に商圏分析を使う方法として、気になるライバル店の商圏分析をしてみることです。
そうすると、どのような商圏基盤の立地で勝負しているかが分かり、ライバルの戦略が透けて見えるのです。
また、自分が開店したい場所の商圏分析をポイントをずらしながら行ってみると、
その商圏全体で、どこに真空スポットがあるのかが分かります。
1カ所だけの分析では分からなかったことが分かるようになり、
ライバルがいなくて、独り勝ちが出来る商圏の存在などもたまに見つかることがあります。
また、商圏分析と併せて、自分の足で歩いて調査すると、
徒歩圏の様子がわかり反対に車で走ると自動車で行きやすい場所で、
まだライバルが気づいていないような場所を見つけることが出来るのです。
商圏分析のデータと実際の商圏を比較することにより、
商圏分析データの深読みが出来るようになります。その商圏についての理解が深まり、
どこがスイートスポットであるか、だんだん分かるようになってくるのです。
そして、以上のことはいずれも、時間とエネルギーがかかることで、立地確保は命がけで行なうべき事柄なのです。