「麺」ビジネス店の立地戦略の失敗事例
① 駅前のロータリーに面した細いビルで麺店開店
駅前によくある古い細いビルに1階・2階で開業されました。
1階に厨房と客席、2 階は客席のみ。
細いビルで、レイアウトが難しく、席数を多くとろうとして、
通路幅とても間隔が狭く、大柄な方だとかなり窮屈な通路幅になってしまいました。
2階も特別広いわけでなく、壁と窓に向かってカウンター席があるのみで、
通路も人がひとりやっと通れる程度の広さでした。
こちらは讃匠のグループ会社で行っている、大和麺学校の卒業生さんではなく、
他で修行をされた方で、当社に開業相談に来られた際には、
すでにこの物件を契約されており、後戻りができない状態でした。
隣接する飲食店は立ち食いの店や、もっと広い店内の店ばかりで入りやすいため、
こちらお店は、苦戦されています。
駅前=好立地
と考えられ、決められてしまった物件でした。
物件契約前に弊社と接点があれば、
全力で止めていた物件だったと思います。
経営講義やイベントのセミナーで物件選びの大切さについてお話されていますし、
我々も商圏分析の結果や、それに基づくご相談の際には必ずお話しているのですが、
それに接することが出来ない方もいるのだと改めて感じました。
そして物件選びの大切さを再認識しました。(当社、スタッフ談)
②オープン後、8 か月で閉店した店舗
当社で何度か商圏分析をさせて頂いていましたが、
審査に落ちることが続き、焦りが出てしまったためか、
ご契約された物件は当社に相談なく、商圏分析もされずに駅近くのビルの2階に決めてしまっていました。
2階は良くないとお話しても、「もう契約が済んでしまったので」と、ご開業されましたが、
オープンして8 か月後に閉店しました。
立地も良く、人通りも良いとおっしゃっていましたが、
通勤通学時以外はあまり人通りの無い駅で、
夜は安価な居酒屋が人気のようでした。
お店は高めの価格設定で、
「その地域に同じような店が無いので、2階でもきっと成功する」とおっしゃっていましたが、
ニーズが無かったためと考えられます。
2階というデメリット以外にも、地域性も合っていませんでした。
このケースでも、商圏分析の重要性を痛感しました。(当社スタッフ談)
③駐車場が足りないのに、無理やり開店した事例
自動車商圏がメインでありながら、
駐車場が2 台しか用意できないまま、オープンしたケースです。
開店してから、駐車場の重要さを痛感し、周りの空き地の所有者に声をかけましたが、
貸してもらえず、やむなく移転されました。
道路沿いの物件で、車速も早い場所だったため、
認知していただくにも時間がかかる場所でした。
移転場所は、銀行などや商社などが周りに多くある市街地で、
平日は食数が出るが、土日はほとんど出ないという場所でした。(当社スタッフ談)
このように、開業における立地戦略には、
経験と、そこに開くにあたる「根拠」が必須です。
弊社では、これまで多くの開業支援を行ってきた実績から、
開業支援・立地戦略などのご相談にも応じさせていただいております。
詳しくは、お問い合わせまたはお電話にてご相談ください。